« 2004年4月 | トップページ | 2004年6月 »

2004.05.27

タローの本

 先日ちょっと書いた岡本太郎さんの2冊というのは、『自分の中に毒を持て』『美の呪力』でした。神戸のブラジルフェスティバルの帰りにふと本屋さんで見つけて新幹線の中で読み始めたら、フェス演奏後の盛り上がった気分と相まって、ざくざく読めました。

 『自分の中に毒を持て』の方は、どうやら生き方ご指南本のようでありました。芸術は爆発だ、の理由が書いてあって、なるほど!と最初感動して読みすすめるも、何だかそのうちオヤジのお説教のような感じがしてきて、東京で在来線に乗り換える頃には「そんな、皆がタローみたいにはなれないよ~。」と少し引いてしまったのでした。

 翌日から『美の呪力』の方を読み始めると、こっちがとても良かったです。1週間ほどの間、電車の中で読むのが楽くてしょうがない。宗教画やピカソやゴッホの話など熱く解説されていて、絵を文字で説明したものがこんなに面白いと思ったのは初めてでした。小さい時に美術書で見て寝られなくなったボッシュの絵もあります。

 昨日またパラパラ読み返していると、後書きがあったことに気づきました。それは本人によるもので、私がこないだ疑問に思ったこと(前の日記のどっか参照)への答えが書かれてあります。

 この本を万博の会場制作の最中に書いたという前置きがあって、『ものを作る仕事と、問題を展開し文章を書く、二つのモメントが私の中でギリギリと回転し、身が引き裂かれる。.. 』 ちと堅い文章ですが、これはつまりとても大変だったということで、本を書き終えた太郎さんの安堵の気持ちがあらわれています。やっぱりこんな人でも苦労して文章を書いているんだな。ほっとするとともに、太郎さんが急に可愛い青年のように思えてきました。

 でもその後に『それはまた壮烈な充実感でもあった。』と。何よそれー。前言取り消し。いろいろ読んでいくと太郎さんは板ばさみ状況で燃えてくる性格で、わざとそこに身を置くのが好きだったらしい。ここいらへんに非凡なものがあったようです。

 3歳の時に万博を見ました。
子供の目線だと下の方ばっかり見えて、会場の記憶はほとんどありません。その代わり会場のスライド写真集がうちにありました。幻灯機みたいなもので家の壁に映してそれを見るんです。(あの洒落たものは一体なんだったんでしょう?) 大人用の道具のようだったけど、そのなかのパビリオン内の写真がすごいインパクトがありました。それはとても不思議な、この世とは思えないような感じがして。見たらいけないような、でも見たいような。。それは今から思うとボッシュの絵に似ていました。

 何だか長くなっちゃいました。漢字も多いな。タローがうつったかな。

| | トラックバック (0)

2004.05.22

CORRENTE

 新しいCDに「CORRENTE(コヘンチ)」という曲が入っています。日陰と日なたでいうならば、私の日陰の部分が出た曲。出来たときは「も~、またこんな変な曲が出来てしまった。でもせっかくだから、詞をつけてやろう。」と、そんな風に思った曲でした。ところがこれが好きだという人が意外に多いようです。まるで、家では怒られてばっかりの息子が外では人気者、みたいな感じです。

 この曲はCDでは、何重にもかさなったパーカッションと、ホーン3管が入っています。ライブで一体どうやってやったらいいか分からず、人前では今まで演奏できませんでした。でもCDが出るし、5月からこわごわ演奏を始めました。

 CDでは、福和誠司さんのパーカッションが入っています。彼の音はとにかく1音1音がイキが良くて、叩いてるぞ!という迫力があります。昨日は石川智さんに叩いていただきましたが、これは彼のセンスの良さが出ていました。石川さんの音はとにかくポップを感じさせます。今日はソロでこの曲を初めて演奏しました。どうなるの?とドキドキしたけど、意外といけました。やっぱり曲はどんどん演奏して育てなくちゃいけないですね。

 数日後のBlue Jay Wayでは、岡部洋一さんに叩いて頂きます。きっとカッコ良くなるでしょう。「CORRENTE」は叩かれて強くなっていくのでしょうか。

| | トラックバック (0)

2004.05.12

もじ

 新聞にインタビュー記事をのせていただきました。新譜のリリースに関して、今回2つの紙面とインタビューを行いましたが、どちらもじっくりと話を聞いていただき、楽しい時間でした。

 記事を見てみると、私が以前に建築をやっていた話で半分が占められていました。一生で2つの職業にたずさわる人は珍しくないだろうと思ってるんだけど、こういう話が取り上げられやすいのかも知れません。

 言葉が下手だから音楽をやっていると自信を持って言えるのですが、特に文字は私には難しいです。例えば「いやー、ツラかったですね。わはは。」と言ったのが「辛かった」という文字になると、そのとおりなんだけどかなり雰囲気が違いますね。「あ、ここんとこ、カタカナで書いてくださいね。」とか言ったりして。。

 こないだ岡本太郎さんの本を2冊読みました。感想はまた今度書こうと思います。理路整然とした読みやすい文章で驚きました。これはご本人が文を書いたのかなあ。あんな絵を描いてこんな冷静な文を書けるとしたら、いったい頭の中はどうなっていたんだろう。

| | トラックバック (0)

2004.05.01

風の横浜

040501

 今日から3日間、横浜美術館の前で演奏しています。

 Brasserie T'sの福山さんから久しぶりに電話がかかってきたのは3月。横浜元町にあるフレンチ料理のお店で、シンガーのchieさんのご紹介がきっかけで時々演奏させてもらってました。

 「実は2店目をオープンしたんだよね。」お店の外で演奏をやって欲しいんだけど、だだっ広いところなんで一度見に来てほしいとのこと。だだっ広いとは?早速出かけていくと、新しいお店は横浜美術館の中に入っていて、元町店の何倍も広い立派なお店なのでした。感心して見回していると、「コンペに応募したら、通っちゃったんだよ。そんで慌ててオープンしたの。」とおっしゃる。そのひょうひょうとした口ぶりとお店にギャップがありすぎて、思わず笑ってしまいました。

 横浜美術館は海側に向かってドカーンと建っています。前には、何もない。本当に何も。。演奏をする場所は風が容赦なく吹きすさんでいています。山手店の音響機材では無理そうなので、お手頃PAセットNEU-MPA8000を、こんなのありますけど?とご紹介したら、福山さんは次の日に買ってしまった。せっかちだな~、もう。

 今日初日はいいお天気でした。PAの音もいい調子で、胸をなで降ろしました(NEUを勧めたのは2店目です。なかなかイケるかも。)。それにしても、風がすごいです。オープンテラスのパラソルは、もう14本も折れているとお店の方が言っていましたが、この日も1個飛んでいって、隣の席にバサッとかぶさりました。隣のお客さんはびっくり!

 向かい風の中で歌うのはなかなか重労働でした。スキーに行った時のような感じで、じわじわと体力が消耗していくのがわかります(高松の思い出が。。)。お客さんもずっと座ってるのは大変なんじゃないかと思うけど、ステージが終わるまでじっと聴いてくれる人も沢山いて嬉しかったです。明日はセーターを持っていこうかな。

| | トラックバック (0)

« 2004年4月 | トップページ | 2004年6月 »